脇の黒ずみの改善アイテムについて口コミや商品情報をチェックするのに余念がない我々3人の乙女達がちょいちょい出会う単語、それは「ニベア」。どうやら青くて丸い缶に入っている白いクリームのニベアで間違いないようなのですが、脇の黒ずみを改善する製品ではなかったような…?
それでも、偶然で片づけるには口コミの数が多過ぎるんですよね。果たして、本当に美ワキになれるのか、それとも、なれないのか。はっきりさせましょう!
ニベアってあのニベア?脇の黒ずみに効くのか
脇の黒ずみに効いたと口コミされているニベアは、通称青缶。そう、みなさんも1度は目にしたことのある、あの青い丸い缶入りのクリームで間違いありません。近年では種類がとても増えているので黒ずみケアに特化した物が発売されたのかと思ったら、元祖ニベアとでも呼ぶべき青缶のことでした。青いチューブに入ったタイプを使った人もいますが中身は同じです。
日本では1968年から販売されています。日本では、ということは、他の国でも売られている?と気づいた人、鋭いですね。実はニベアはドイツの超大手化粧品メーカー・バイヤスドルフ社の化粧品ブランドで、なんと1911年から販売されているのです。
そういうわけで、ニベアはドイツを始め世界各地で販売されています。が、販売されている国によって製造国が違い、日本で流通しているのはバイヤスドルフ社と日本の大手メーカー花王とが合同で立ち上げたニベア花王というまさにニベアを製造・販売するための会社が製造・販売している日本製です。
ということは、もしや日本製のニベアには脇の黒ずみに効く秘密がある!?
脇の黒ずみを改善すると言われるニベアはこんな製品
ニベアは、現在のようにボディケアアイテムが充実していなかったころから存在するクリームだと言えます。ボディクリームとして使ったりハンドクリームとして使ったり、全身に使えるマルチなクリームです。なんとなく顔以外の部位に使うクリームのイメージを持っていたのですが、顔に、つまり、スキンケアにも使えます。赤ちゃんのケア用クリームとして使うというママさんもいるそうです。
全身に使えるイコール脇にも使えるということで、本当は脇には使えないなどということはまず考えられません。すなわち、脇の黒ずみのケアアイテムとして使えるかどうか、試してみる価値はあります。
ところで、ニベアが再ブレークしたというエピソードを知っていますか?
ロングセラーアイテムですから愛用者は一定数いるわけですが、ひとつで何役もこなす万能クリームとしてテレビや雑誌に紹介されたことで脚光を浴びました。しかも、海外セレブも愛用する超高級クリームとニベアの成分が似ていることがSNSなどを経由して大々的に広まったんです。
実はすごい?脇の黒ずみを改善すると言われるニベアの成分をチェック
似ていると騒がれた超高級クリームとは、30ミリリットルで税別19,000円もするクレーム ドゥ・ラ・メールのことです。エスティ・ローダー系列の高級ブランドであるドゥ・ラ・メール。そのアイコン、言うなれば、絶対的センターのような存在のフェイスクリームがクレーム ドゥ・ラ・メールで、ニベアは似ているというか、同じ成分がいくつも配合されているんです。脇の黒ずみに効く成分が隠れているかもですから、ちょっと並べてみましょう。
ドゥ・ラ・メール成分 | ニベア成分 | |
---|---|---|
01 | 水 | 水 |
02 | ミネラルオイル | ミネラルオイル |
03 | ワセリン | ワセリン |
04 | 水添ポリイソブテン | 水添ポリイソブテン |
05 | マイクロクリスタリンワックス | マイクロクリスタリンワックス |
06 | ラノリンアルコール | ラノリンアルコール |
07 | パラフィン | パラフィン |
08 | オレイン酸デシル | オレイン酸デシル |
09 | オクチルドデカノール | オクチルドデカノール |
10 | ジステアリン酸Al | ジステアリン酸Al |
11 | ステアリン酸Mg | ステアリン酸Mg |
12 | クエン酸 | クエン酸 |
13 | 安息香酸Na | 安息香酸Na |
14 | 硫酸Mg | 硫酸Mg |
15 | 香料 | 香料 |
16 | 水添野菜油 | グリセリン |
17 | カロチン(ビタミンA) | シクロメチコン |
18 | 褐藻エキス | スクワラン |
19 | ライム果汁 | ホホバ油 |
20 | エタノール | – |
21 | パンテノール(ビタミンB6) | – |
22 | シアノコバラミン(ビタミンB12) | – |
上記のように、ニベアとクレーム ドゥ・ラ・メールは22成分中14成分も一緒です。香料については、香料とひとくくりにしているだけで実際には何で香りづけしているかによって同成分とは言えないため、カウントしていません。
仮に、クレーム ドゥ・ラ・メールと同じ成分が脇の黒ずみを改善するのだとしたら、メーカーはクレーム ドゥ・ラ・メールには黒ずんだ部位の色を薄くする効果があるともっと宣伝するはずです。黒ずんだ部位の色を薄くする効果ということはつまりメラニン色素の抑制や排出効果、ざっくり言うと美白効果ですから、宣伝してメーカーに利益をもたらすことはあっても不利益になるはずがありません。
それなのに特に宣伝していないということは?そう、上の表で言う01から14番までの成分に美白効果はナシ、イコール、脇の黒ずみを改善する効果もナシ。15番の香料も香りづけをしている成分だから飛ばして考えます。
鍵を握っているのは、どうやら、ニベア独自の16・17・18・19番の成分です。
ニベアを使って脇の黒ずみへの効果の有無を判断する
「ニベアで脇の黒ずみが薄くなるの?本当に?だまされてない?」…そんな半信半疑の状態だったのでつい使う前にニベアのことを色々調べてしまいました。ここからは、自分達の黒くなった脇を実験台にした結果をまじえていきます。
使用したのは、口コミにも多く登場している青缶です。ニベアには50グラムのチューブ入りの物もあって中身はまったく変わらないとわかってはいるものの、なんとなく忠実に青缶に。
ちなみに、
チューブ入り=50グラム
缶(小)入り=56グラム
缶(大)入り=169グラム
この容量で、1番大容量の大缶でも500円前後で買えます。オープン価格で定価が決まっていないため、もっと高いお店もあればもっと安く買えるネットショップもあります。
もっと高いとしても1,000円を切っているくらいの価格帯ですから、これで脇の黒ずみが改善できるなら低コストも低コスト、ニベア様々ですよね。
脇の黒ずみにニベアを使ってみた結果と感想
では、脇の黒ずみに実際にニベアを使ってみた結果と感想をまとめます。
- 名称:ニベアクリーム
メーカー/ブランド:ニベア花王/ニベア
価格:オープン価格
用量:50グラム、56グラム、169グラム
成分:表を参照
A子「全身に使えるだけあって、脇に使っても刺激を感じたりとかはなかったよね?」
B美「なかったね。」
C菜「私もなかった。あと、思ったよりベタベタしなかった」
B美「ああ、うん、なんていうかこう、重くないクリームだった。」
A子「みんな使用感は良かったってことだよね?じゃあ、脇の黒ずみについては?」
B美「私乾燥肌なんだけど、黒くなった部分のカサつきがなくなったの。」
C菜「カサつきだけ?色は?」
B美「目に見えてハッキリと薄くなってはいないかなあ…。」
C菜「私も乾燥しやすいほうで、ニベア塗ってザラつきがなくなってきたような感じがしたのね。乾燥のせいでザラついてたのが保湿されたんだなーって。でも、色が薄くなったー!ってことじゃないの。」
ということで、結論です、残念ながら、ニベアでは私達の脇の黒ずみを改善することはできませんでした。ただ、乾燥への効果は感じられました。
ニベアは脇の黒ずみにどんな効果を発揮する?
ニベアで私達の脇の黒ずみは改善できなかったのは揺るぎない結論ではありますが、あくまでも『私達の』であって、『万人の』ではないです。実際に使って改善できなかったのにそういう風に言うのにはワケがあります。
既述の通り、乾燥への効果は感じられました。したがって、ニベアには保湿力があると言えます。
脇も脇以外の部位でも、黒ずみの元凶・メラニン色素を生産してしまうきっかけのひとつは乾燥です。乾燥すればするほどメラニン色素が生産され、生産されればされるほどメラニン色素の排出が追いつかなくなり、黒ずんでいきます。
逆に言うと、乾燥しないようにすれば乾燥というメラニン色素生産のきっかけは生まれなくなります。
じゃあ、乾燥しないようにするためのケアは?そうです、保湿です。そして、ニベアは保湿力を持っている。つまり、ニベアを脇に塗って乾燥しないように保湿ケアすることは脇の黒ずみケアになるということです。
私達は黒ずんだ部位を保湿する重要性を知っていたので、私達を美ワキにしてくれるアイテムではないとしても万人が美ワキになれないということではないのだという考えにいたったのでした。
余談になりますが、今回ニベアのことをとても見直したので脇の黒ずみ改善ケアアイテムとしては使いませんが3人ともボディケアアイテムとして使う気でいます。だって超高級クリームの成分と14種も同じ成分ですから!
ニベアが脇の黒ずみに効くと言われる理由はズバリこれ
本家・ドイツ製の物ではなく日本製のニベアに脇の黒ずみに効く秘密が隠されているのかと思ったら、全然そんなことはありませんでしたね。クレーム ドゥ・ラ・メールと同じ成分が配合されていると聞いて高級クリームと同じなら効きそう!とも思いましたが、黒ずんでいる状態の改善の鍵を握っていたのはクレーム ドゥ・ラ・メールには配合されていない成分、すなわち、
- グリセリン
- シクロメチコン
- スクワラン
- ホホバ油
でした。上記はいずれも保湿できる成分です。
脇の黒ずみの原因のひとつとして乾燥が挙げられます。乾燥対策と言えば保湿!これはもう説明不要ですよね。原因のひとつをケアできる。もしも乾燥だけが黒ずませているなら原因のひとつではなく原因のすべてのケアになる。だからニベアは脇の黒ずみに効くと口コミされることがある、と。そういう理由で効果があると言われてるんですね。
脇の黒ずみを保湿したいならニベアで保湿できる
ニベアには脇の黒ずみに必要な保湿を可能とする成分がいくつか配合されています。それらの成分について掘り下げてみます。
〈グリセリン〉
グリセリンとは、さまざまな化粧品に使われているとてもポピュラーな保湿成分です。水に溶けやすい性質を持っているので、化粧水のような水溶性の化粧品にも配合しやすい保湿成分だと言え、手作り化粧品の材料としてもよく使われています。
〈スクワラン〉
スクワランとは天然の保湿成分のひとつです。哺乳類や植物が持っているスクワレンという成分に水素を添加して酸化しにくくした物がスクワランで、サメが肝臓に蓄えている油(肝油)が特に有名です。
天然の物であること、皮膚との相性が良く肌なじみが良いこと、酸化しにくいことから、安心して使えます。
〈ホホバ油〉
ホホバ油はナデシコ目シモンジア科シモンジア属の種子植物、ホホバの種をしぼると出てくる油です。過去にツゲ科に分類されていたそうですが近年ではシモンジア科という科に落ち着きました。「ホホバ」という単語はスペイン語なのですがスペイン原産の植物というわけではありません。
スキンケアアイテムやヘアケアアイテムやマッサージオイルなど幅広く使われています。化粧品の中では無印良品のホホバオイルが有名ですね。
〈シクロメチコン〉
乾燥しないようにする効果を持つ成分ではあるのですが上3種とは毛色が違うのがこのシクロメチコンです。簡潔に言うと、シリコンの仲間。ノンシリコンシャンプーが主流となった現在ではシリコンというと悪いイメージがありますが、シクロメチコンはシリコンの中でもかなり安全な部類です。
もしもシクロメチコンが害悪をもたらす成分であればニベアがロングセラーになっているのはおかしいですよね。よって、シリコン系の成分が一切ダメなアレルギーでない限り、あまり気にしなくてOKです。
ということで、高級ではないものの幅広く使われていて安全な保湿成分が複数使われているニベアは、脇の黒ずみ改善ケアの一環として保湿する際に心強いアイテムです。
ニベアでは脇の黒ずみに対して美白ケアは不可能
繰り返しますが、ニベアは保湿ケアが可能です。が。保湿ケアしか可能ではないという言い方もできてしまいます。
乾燥しないようにする保湿ケアは乾燥というメラニン色素生産のきっかけを作らないわけですから、ある意味では美白です。ただ、美白そのものではないというか、美白のサポートをしているに過ぎません。
ニベアでは脇の黒ずみを美白ケアすることは不可能なんです。なぜって、美白成分が入っていないから。美白成分が入っていないのに美白ケアができますと言われてもじゃあ何をどうやって美白しているのかという話ですし、そもそも美白ってなんだっけ?とハテナマークが浮かびます。
保湿は美白にも関わる重要なケア、でも、保湿はあくまでも保湿であって美白ではない。イコール、ニベアで脇の黒ずみを保湿することはできるけれど美白することはできない、ということです。
黒ずんでいる部位の乾燥を保湿ケアすることで色が薄くなったという人も確かにいるのでしょう。なので、ニベアで改善ケアができるのは嘘ではなく本当だと言えます。でも、ニベアで美白ケアができる!と言われてしまうと、いやいやそれは嘘ですよとツッコミを入れさせてもらうことになりますね。
《ニベアを使って脇の黒ずみを改善するのはアリ?ナシ?》
ニベアは間接的に、つまり、保湿することで脇の黒ずみを改善方向に導いてはくれます。ただ、間接的ですから、目に見えて色を薄くしていく効果は期待できません。
色を薄くしていきたいなら、直接的すなわち美白ケアが必須です。脇の黒ずみ専用の、美白成分も保湿成分も入っているようなアイテムを使うほうがニベアを使うより確実に改善できます。
ニベアは間接的に、つまり、保湿することで脇の黒ずみを改善方向に導いてはくれます。ただ、間接的ですから、目に見えて色を薄くしていく効果は期待できません。
色を薄くしていきたいなら、直接的すなわち美白ケアが必須です。脇の黒ずみ専用の、美白成分も保湿成分も入っているようなアイテムを使うほうがニベアを使うより確実に改善できます。